「ユーティリティはやさしくていいよ」
って聞くけど、どうかな?
使ってみたいけど、選び方が
よく分からない。
私は買ったセットに入ってたけど、
ちょっと苦手かな。
きちんと選べば大きな武器に
なりますよ。
というわけで今回は、ユーティリティについてのお話です。
「打ち方」については別記事の「ゴルフ ユーティリティ(打ち方の疑問を一発で解決!)」を是非ご覧ください。
ユーティリティの意味
ユーティリティとは、「役に立つ」「有用」「実用性」という意味です。
役に立つクラブということですね。
他に、「ハイブリッド」とか「レスキュー」とも言われます。
ユーティリティとはどんなクラブか
ロングアイアンの代わりに使うクラブです。
元々は3番アイアン(21°)あたりの代わりでした。
これが打ちやすいということでその前後、2、4、5、6番アイアンあたりまで広がりました。
時々、「フェアウェイウッドとアイアンの間のクラブ」という表現を見かけますが、ユーティリティは番手により重なる部分があり、正しい表現ではなさそうです。
例えば7番ウッドと3番ユーティリティと3番アイアンが重なる等です。
*「重なる」とは、飛距離がほぼ同じという意味です。
ユーティリティの特徴
ユーティリティのやさしい(簡単)は、「ロングアイアンに比べて」という意味です。
7番アイアンのようにやさしいわけではありません。
過度な期待は危険かも、です。
やはり長さが長く、ロフトは少ないほど、難易度は上がります。
<特徴>
・ロングアイアンより球が上がりやすい。
(クラブヘッドの重心の位置などが関係しています。)
・ロングアイアンより球がつかまりやすい。
・ロングアイアンよりスイートスポットが大きくミスヒットに強い。
*ちなみにゴルフでは、球が上がりやすく、つかまりやすく、スイートスポットが大きいものを「やさしい」と表現します。
他には、番手によりフェアウェイウッドと同じ距離を打てます。
実際使ってみるとフェアウェイウッドより短かく、ボールの近くに立てますので安心感が高いです。
選び方の注意点
「ユーティリティ おすすめ」
「ユーティリティ 人気」
などで検索される方も多いのではないでしょうか。
ただ、実際に商品を選ぶ前に知っておかないと、間違ったクラブ選びをしてしまうことがあります。
間違わないためにも、これだけは覚えておいてください。
「おすすめ」「人気」で選ぶ危険性
全てが危険というわけではありません。
ただし、「おすすめする根拠」がきちんとあるものから選びましょう。
「売れているもの」「流行っているもの」が自分に「合っている」とは限りません。
(もっともそれを承知の上で楽しむのはありだと思います。知らずに使っちゃうのが危険という意味です。)
「セットの中の1本」という視点
当然ですが、ゴルフは1本のクラブだけでは回りません。
ほとんど違う番手を回して(循環させて)使います。
そして、
本来クラブセットは、どの番手も同じようなフィーリングで振れるように作ってあります。
重さ、長さ、硬さ、バランスが、それを実現しやすいように工夫されているわけです。
同じリズム・テンポで振ればクラブが飛距離を変えてくれる設計になっているということです。
ここを無視して「打ちやすい1本」を選んでしまうと、問題が発生します。
(たまたまその1本が、他のクラブと合っていればよいのですが。)
(この考えは前提条件として、「マイクラブが自分に合っている」ということがあります。)
つまり「打ちやすい1本」のために、同じようなフィーリングで他のクラブが振れなくなるということです。
これがきっかけで調子がくずれることがあります。
その事実を知らないと、ミスの原因がつかみにくくなります。
ミスが自分のせいなのか、クラブのせいなのか、分からなくなってしまいます。
それが分からないと、つい上手く打てない方を上手く打とうと練習してしまいます。
せっかく買ったクラブなら誰でもそうなるでしょう。
でもそれがマズイということです。
こういったことが、「セットの中の1本」という視点が大事な理由であり、「打ちやすい1本」を選んでしまった時の問題点です。
選び方
以上を踏まえて、フィッティングという立場から選び方を考えていきます。
番手を決める
最初におさえておくべきこと。
番手と角度には取り決めがありません。
商品によってバラバラです。
何番が何度という決まりがないので注意です。
なので番手ではなく、角度を見ましょう。
(番手を決めると言っておきながらですが・・・)
現在自分が使っているクラブのロフト角を参考に決めていきます。
・まずは単純にはロフトが重ならないように注意します。
(21°の7番ウッドを持っていて、21°の3番ユーティリティを買ってしまうとか。)
・本数は今使っているフェアウェイウッドとアイアンの間を、何本で埋めるかで考えます。
(19°の5番ウッドと25°の5番アイアンを持っているなら、22°のユーティリティを1本入れるとか。)
(17°の4番ウッドと28°の6番アイアンを持っているなら、19°、22°、25°のユーティリティを3本入れるとか。)
といった感じです。
フルショットで番手間の距離をおよそ10ヤード変えるのが目安です。
それを実現するため、番手間のロフトを3°前後変えます。
(前後というのは、ヘッドスピードにより、1°で変わる飛距離が変わるためです。)
よく分からないが、とりあえず1本使ってみたいということなら 22°(±1°) を使ってみてください。
ユーティリティの基本となる角度で、これが使いやすければ前後の番手を購入してください。
シャフトの重さ、硬さを決める
他の番手と同じフィーリングで振るには欠かせない要素です。
スチール(重い)にするか、カーボン(軽い)にするかを決めます。
マイクラブのアイアンがカーボンシャフトならカーボンを選びます。
(ただしまれにですが、アイアンが非常に重いカーボンの場合はスチールの選択もあり。)
マイクラブのアイアンがスチールシャフトならスチールもしくはカーボンを選びます。
(ここが面倒くさい?ところです。スチールでもカーボンでもいいって・・・。)
結局何がやりたいかというと、「重量フロー」をしたいのです。
ドライバーを一番軽く、ウエッジを一番重く、その間を段々重くして、重量の階段を作りたいということです。
これを考えると上記のような選び方になってしまうのです。
目安としては、アイアンと同じシャフトを選びます。
アイアンより重いシャフトはNGです。
若干軽いのはOKです。
(そもそもユーティリティは、やさしく打てないと意味がないので。)
ただ軽くしすぎると、重量フローから外れてしまいます。
避けたいトップのミスが出る確率が上がりますし、安定感も欠けます。
硬さについて。
アイアンと同じ硬さで問題ないです。
硬さを同じにすることで、シャフトのしなり戻り量に統一感が出ます。
これは同じリズム・テンポで振りやすいというメリットがあります。
ただ、同じ硬さが明らかに振りにくい等の理由があれば、硬さを変えてもいいでしょう。
試打をして決定するなら、硬さ表示のラベルに固執する必要はありません。
*硬さ表示に統一基準がない為。
ヘッドを決める
ロフトを決めて、シャフトの重さと硬さが決まれば、「合ったクラブ」が手に入ったことになります。
他のスペックは、更に良くするためのオプションのようなものです。
選ぶ順序が大事です。
ユーティリティのヘッドは「ウッド型とアイアン型」があります。
(見た目ですぐ分かります。)
機能の比較においてはウッド型の方がやさしいです。
ウッド型の中には大きめのヘッドと小さめのヘッドの2種類が用意されているものがあります。
大きめのヘッドの方がやさしいですが、試打すると小さめのヘッドの方が結果のいい人があります。
その場合は「自分には小さい方が合う」と判断してOKです。
そのためにわざわざ試打するわけですから。
試打はやりたくない場合は、特別ヘッドスピードが速くなければ、大きいヘッドを選択しましょう。
もう一つチェックしておいた方がいいことがあります。
アドレスした時にフェイスがどこを向いているかです。(フェース角と言います)
以外と右を向いたヘッドが多いので、スライスでお困りの方は気を付けてください。
ちなみにアイアン型の方は、商品が少ないです。
使っている方も少ないです。
多くはヘッドスピードが速い人を対象としているので、是非試打をして確認してください。
普通はウッド型をおすすめします。
まとめ
- ユーティリティは主にロングアイアンの代わりに使う「役に立つ」クラブです。
- 「売れているもの」「流行っているもの」を使う楽しさはありますが、自分に「合っている」とは限りません。
- マイクラブが合っている場合は、「その中にこれを入れていいか?」を考えましょう。
- ロフト、重さ、硬さ、ヘッドの順で、合っているクラブを探しましょう。
きちんと選べば大きな武器になるクラブです。
今回お話させていただいた知識で、基本的なことは十分です。
自信をもって、いいクラブを選んでくださいね。
今回は以上となりますが、最短距離で上達したい方はゴルフスクールがおすすめです。
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なぜゴルフスクールは上達が速くなるのか?は、
「ゴルフ 上達した人に見る3つの共通点【クラフトマンを経て見えた真実】」をご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
心おきなくゴルフが楽しめる世の中でありますように。
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