ゴルフクラブの値段って
かなり幅があるみたいだけど
何が違うの?
確かにクラブセットを見てみても
3万円くらいから10万円前後
組み方によっては30万円以上に
なりますからね
ただ明確な違いがあるので
ご説明します
というわけで今回は、「ゴルフクラブの値段は何によって決まるのか?」についてのお話です。
私は実際に32年間ゴルフ用品の販売にたずさわり、勉強したことなのでぜひ参考にしてください。
大きく分けて7項目あります。
まずは「素材」のお話から。
①値段の違いは「素材」の違い
ゴルフクラブは主に「ヘッド」「シャフト」「グリップ」で構成されています。
ヘッドもシャフトもグリップも、いい素材(高い素材)を使うと値段は高くなります。
では、いい素材と悪い(語弊がありますが)素材にはどんなものがあるか見てみましょう。
ご理解いただく前提知識として、「ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティなどの語句の意味分からない」という方は先に、
「ゴルフクラブセットを徹底比較「何が違う?どれがいい?」の疑問を解決」でご確認ください。
ヘッドの素材
◆ドライバー(=1番ウッド=1W)のヘッド
チタンが使われることが多く、高額になるとこれにカーボンを加え複合ヘッドを作ったりします。これが「いい素材」と理解しておけばOKです。
値段をおさえたい場合は、アルミやジュラルミンを使います。
いい素材と比較すると重くなるのが主な欠点。
安いドライバーはほぼ重いと考えていいです。(高くて重いドライバーもあります)
◆フェアウェイウッド(=FW)のヘッド
ステンレスを使うことが多いです。
かなり高額なものにはチタンを使いますが、3番ウッドで使われる程度で多くはありません。
フェアウェイウッドの場合、ヘッドのサイズが小さいため、ドライバーほどチタンのメリットは出ません。値段をおさえられ、しかも性能も劣らないのであればステンレスでいいわけです。
さらに値段をおさえたい場合は、アルミやジュラルミン、スチールを使ったりします。
性能面もさることながら、打感(ボールを打った時の感触)や打音(ボールを打った時の音)は、どうしても劣ります。
◆ユーティリティのヘッド
フェアウェイウッドと同じ考え方で問題ありません。
◆アイアンのヘッド
上級者向けには軟鉄、一般向けにはステンレスヘッドにチタンを複合させたものが高くなります。
お値打ちなものになってくると、ステンレスが一般的です。
安価なクラブセットの中には調べても素材表示がない製品もあり、注意が必要です。
◆パターのヘッド
ステンレスが多いです。
軟鉄もあります。
フェースインサート(ボールを打つところ)に異素材を使い、フィーリングや転がりを調整しているものもあり、安価な商品にはこれがありません。
値段をおさえたい場合は、アルミ合金やジンクといった素材を使います。
シャフトの素材
主にスチールとカーボンがあります。
カーボンの方が高いですが、単純に「いい」という表現はできません。
ウッド系クラブ(ドライバーとFW)のシャフトにはほとんどカーボンが使われています。
(ユーティリティはスチールシャフトも結構あり)
アイアンはヘッドスピードが平均以上あれば、スチールの方がいい場合も多いです。
これは無理に(高い)カーボンを使う必要がないからとも言えます。
カーボンは、いいもの(=高いもの)なら軽くても丈夫なものを作れますが、悪いもの(=安いもの)は軽くすると弱くなるのでそれができません。
カーボンは、いいものだと設計自由度が高いので色々な特徴を持たせることが可能です。
グリップの素材
ラバーが圧倒的に多いのですが、単純に質の差があり、値段の差に直結します。
見て、触れば初心者の方でも分かるレベルです。
安価なものは減りが早く、握り心地も良くないです。
ラバーに糸を入れた「コード入り」もあり、この方がラバー単体より値段が高くなります。
他には、「樹脂系」のものと「その他」で覚えておけばいいです。
いずれも値段の差はありますが、こちらはラバーと違い見た目だけでは判断しにくいです。
例えば、グリップ単品の金額差が1000円程度としても、10本セットならこれだけで1万円の差が生まれるのでバカにできません。
安価なクラブは確実にお安いグリップを使っています。
②値段の違いは「精巧度」の違い
ここが一番重要です!
高いものは、精巧度が高い
ゴルフクラブは大まかに言えば長さと角度(ロフト角)を変えることで飛距離の差を生む道具です。
例えば、アイアンの6番と7番では通常、長さを0.5インチ、角度を3~4°変えることでその飛距離差を10ヤード程にする設計です。
ところが、安価なものは公差が大きいため、設計意図どおりの飛距離差が出なくなってしまうことがあるのです。これを精巧度が低いと言います。
例を上げます。
6番アイアン:長さ37.0インチ・ロフト角28°
7番アイアン:長さ36.5インチ・ロフト角31°
設計意図=長さを0.5インチ、ロフト角を3°変えることで、飛距離の差を10ヤード作る。
しかし、長さの公差0.25インチ・角度の公差1°としてしまうと、
この場合、
6番アイアン36.75インチ29°
7番アイアン36.75インチ30°
となる可能性があり、長さの差は0で角度の差は1°になってしまいます。
これでは絶対に適正な飛距離差が生まれません。
仮にこの公差が、カタログ表示されていたとしても、初心者の方(だけでなく多くの中級者の方)は、この表示にこんな大事な意味があることに気づかないでしょう。
それに、カタログ表示されていれば、文句を言うことすらできません・・・。
問題はそれだけではありません!
もしこの商品を使って、飛距離差が出ないと、自分のスイングが悪いのではないかと、練習してしまう可能性が高いのです。
クラブのせいで出ているミスを
自分のせいと勘違いしてしまう
そしてこの練習は、
正しいスイングをした時に飛距離差が出ない。
間違ったスイングをした時に飛距離差が出る。
という最悪のパターンにはまります。
あとからこの事実に気づいたら、
「俺の貴重な時間を返してくれーーー」ってなりますよね。
どうかくれぐれもお気を付けください。
長さと角度だけではなく、公差はすべての部品にあり、全体重量やバランスなどにも大きく影響しています。
ある程度高額な商品は、このようなことを知らなくても、上達を妨げず安心して使えるのが最大のメリットです。
③値段の違いは「仕上げ」の違い
道具としての美しさも値段に関わります。
手間暇かけて作られるので当然値段は上がります。
これも初心者の方でも十分に分かるレベルで違います。
この部分については個人差があるかもしれませんが、お値段相応と思ってください。
気分よく使えるレベルは、クラブセットで6万円以上が目安です。(2021年時点)
④値段の違いは「作成の難易度や手間」の違い
作るのが難しいものは値段が上がります。
例えば、ドライバーのヘッドで触れたチタンとカーボンのコンポジット(複合)は、単一の素材で作るヘッドより難易度が高いので値段は高くなります。
アイアンのヘッドでは、刀を作るがごとく鉄の塊を打ち付けていく鍛造(フォージド)は、型に流し込んで作る鋳造(ロストワックス製法)より手間がかかるので高額になります。
⑤値段の違いは「メーカー」の違い
有名メーカーの方が高くなります。
ゴルフクラブの有名メーカーを上げてみます。
・ミズノ・ダンロップ・ブリヂストン・キャロウェイ・テーラーメイド・タイトリスト
・ピン・ヤマハ・ホンマ・プロギア・フォーティーン・マジェスティ等々
他には、
ウエッジで有名なクリーブランド
昔、サンドウエッジが有名だったリンクス
飛ぶクラブで有名になったカタナ
この辺は覚えておくといいと思います。
⑥値段の違いは「開発費」の違い
開発費にお金をかけているところは高くなります。
例えば、上記キャロウェイなどはゴルフの専門メーカーで、ここに力を入れていることは有名です。
一方、有名メーカーでない場合、ここにお金をかけるのは難しくなります。
(悪く言えば真似するしかない。最先端のものは作れない。)
こういったこともクラブの値段の差に関係しています。
⑦値段の違いは「広告費」の違い
開発費と同様、広告費も値段の差に影響しています。
やはり大手メーカーはここにもお金をかけるため、商品の値段は高めになりがちです。
値段の違いの理由は大体分かった
けど、実際それがどの程度影響
するのかな?
いざ自分が選ぼうとすると
「結局、自分は何を買えば
いい?」ってなりますよね
結局、選ぶポイントは?
技術レベルの違いで、選ぶポイントは違ってきます。
今回は、入門者や初級者の方を主な対象としたアドバイスです。
以下のどちらに当てはまりますか?
①自分はゴルフに興味はないが、お付き合いでどうしてもやらないといけない。すぐにやめる可能性もある。
②趣味として取り組みたい。できれば上手くなりたい。
①の方はなるべくお安い新品のクラブセット
②の方は7~10万円程度の新品のクラブセット
をおすすめします。
理由は、
①の場合、お安いクラブセットでもゴルフというゲーム自体はできるし楽しめます。やめる可能性があるなら高額品はもったいないからです。
②の場合、「そのクラブを使って効率良く確実に上達できるか?」が最も重要で、それには最低限の「精巧度」が必要だからです。もらい物や中古だとこの部分において不安です。
始めからもっと高いものを買って
それを長く使うのはどうかな?
ゴルフクラブは贅沢を言えば、技術レベルに応じて変えたいです。
(あなたがずっと上達しないのなら別ですが・・・)
それに使っている本人も、上手くなってくると色々なクラブが気になり、変えたくなることも多いため、最初から20万、30万円もするのは、個人的にはおすすめはしません。
「試打して買え」という人もいて
それはどうかな?
ゴルフクラブ選びは自分に合っているかが大切です。
しかし、初心者の段階でそれを判断するのはほぼ不可能。
なぜなら、合っているかを判断するには、
・スイングの速さ(ヘッドスピード)
・スイングの仕方(スイングタイプ)
・普段の悩み
といったことが必要となるからです。
入門者や初心者の場合、ヘッドスピードは練習すれば変わるし、スイングは打つたびに変わり不安定、明確な悩みはないというか、全部が悩みになるから。
つまり、へたに試打をして現状のヘッドスピードを参考にクラブ選びをすると、すぐに合わなくなってしまう可能性があります。
この辺のお話は、今回の「値段」には直接関係ないですが、無駄な買物をしないためには知っておいてほしい情報です。
今回ご説明したことの真実を確かめたい方、実際に何を選んだら良いか分からない、あるいは迷っている方は、「ゴルフクラブセットを徹底比較「何が違う?どれがいい?」の疑問を解決」をぜひご覧ください。
まとめ
- ゴルフクラブの値段は「素材」「精巧度」「メーカー」で変わります
- 「手間」「開発費」「広告費」等もゴルフ以外の商品同様、値段の差を生みます
- 選ぶ際に一番気をつけるべきポイントは「精巧度」で、ここがダメだと上達の妨げになる
結局、大手メーカーはゴルフに限らず、色々なところにお金をかけるので高くはなります。
しかし、ゴルフクラブの機能に関わる面において、安心であることは間違いありません。
自分がどこを目指すのかにもよりますが、上手くなりたいなら最低限の精巧度は必要なので、そこは見極めてくださいね。
ゴルフは道具が大事ですよ!
そしてもう一つ大事なことを。
最短最速で技術を向上させるにはゴルフスクールが一番。
新宿駅から徒歩3分で行けるゴルフレッスンスタジオ(ゴルフスクール)
RIPPLE GOLF(リップルゴルフ)をおすすめします。
まずは1000円でパーソナルな体験レッスンを受けてみれば、良さが分かるはず。
・完全オーダーメイドレッスン
・ツアープロが在籍
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などがいいところ。
2022年にできたところで、清潔感、高級感があります。
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本日は以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
心おきなくゴルフが楽しめる世の中でありますように。
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