インパクトって
どうなっていたらいいんだろう
正しい形とかあるのかな?
考えない方がいいのかな・・・。
そこが気になり出したら
上達は早いです。
インパクトのフォームは気になる
ところですが、その前に確認して
おいた方がいいことがあります。
遠回りしないスイング構築のため
にもぜひご覧ください。
ということで今回はインパクトの形のお話です。
インパクトの形
「インパクトの形」が意味するところは2つ考えられます。
①身体の使い方等(手首、肘、腰、目線・・・)
②ボールとクラブの関わり方(どこをどう打つのか)
まずは①の身体の使い方から考察してみましょう。
身体の使い方
ゴルフを練習していると、インパクトでの身体の使い方が気になる時期があります。
「腰が開きすぎかな?」
「肘は伸びていないといけないのかな?」
「右手首の角度は変えないのが正しい?」
「べた足の方が安定するの?」
・・・等々。
こうした疑問は自然にわいてくるでしょう。
しかしこれを解決していこうとすると、危険なこともあります。
それは、ゴルフスイングにおいてインパクトというのは単なる通過点ということ。
インパクトという「部分」で考えてしまうと「打つ」スイングになりやすく、上達を阻むことがあります。
できれば「打つ」ではなく「振る」ことをスイングと捉え、そこに向かって練習したいです。
「打つ」は本能的で力が入り、ヘッドスピードを遅くし飛距離が出しにくく、安定感に欠け再現性も低いです。
「振る」は意識しないとできずらいが、ヘッドスピードを速め飛距離が出て、安定感、再現性ともに高いです。
後者が「インパクトというのは単なる通過点」を意味します。
こういったことからインパクトの「身体の使い方」を「点」としてとらえることはおすすめしかねます。
「イメージを持つ」「知識として知っておく」のは〇ですが、
「形を作ろうとする」のは×と言えます。
つまりインパクト時の身体の使い方(形)は決まった一つの正解があるわけではないので、そこを追い求めては危険ということです。
一つ具体例で見てみましょう。
例えば「目線」について。
・ディンプルを見るくらいしっかり見る。
・ぼやっと見る。
・見ない。
などの主張があります。
「見ない」なんてあるのかと思いますが、動画でも確認できます。
*アニカ ソレンスタム 2:10~
*デビッド デュバル 1:40~
*酒井美紀
ボールを見ているプレーヤーはたくさんいますが、一例として、
*タイガーウッズ
このように、ボールの見方一つ取ってみても、実際は色々です。
「手首」や「腰」なども同様に様々な主張があるのが事実です。
そこを踏まえて、結局は「信じて選んだものを実践する」しかないのですが・・・。
私が32年間、「お客様のスイングを見てきた真実」が参考になるかもしれません。
それは、
上手い人はスイングは個性的でも、インパクトのつじつまが見事に合っている
ということです。
スイングの外観は人それぞれなのですが、計測器で撮ったインパクトの写真がほぼ同じなのです。
(インテンショナルショットは除きます)
*インテンショナルショットとは故意に曲げるショットととらえてください。
「インパクトのつじつま」とは、打ちたい球筋に対し、軌道とフェースの向きをきちんと管理できているということです。
つまり、ボールに対しクラブヘッドをどのようにコンタクトさせればいいかを理解して打っているのです。
こういったことを見てきた上で、私がお伝えしたいことは、「インパクトにおける身体の形」に悩む前に、インパクト時の「ボールとクラブの関わり方」を先に理解しておくということです。
スイング理論はつながりがあって成り立つため、まずはここを理解し、それを実現するには(身体を)どうすればいいか考えていくと、スイングの全体像が見えて腑に落ちると思います。
では、「ボールとクラブの関わり方」には正解があるのでしょうか?
ボールとクラブの関わり方
打ちたい球筋によって、インパクトの形(ボールとクラブの関わり方)は変わります。
そのため「正しい」というのはありません。
しかし、それぞれのクラブ特性上、都合のいいインパクトの形はあります。
それを基本として覚えておきましょう。
クラブ別インパクトの基本形
図と共にご説明いたします。
まずはドライバーから。
インパクトの形〔ドライバー〕
ドライバーは 最下点を過ぎたところ(アッパーブロー)で打つのが基本です。
理由は、高い打出し角と過度なバックスピンをかけないことで飛距離を伸ばせるからです。
*最下点とはクラブヘッドが描く弧の一番低いところ
どこをどのように打つか?
どこを=ボールの側面やや下(もしくは側面)を
どのように=アッパーブロー(もしくはレベルブロー)で
次はアイアンです。
インパクトの形〔アイアン〕
アイアンは最下点に達する前(ダウンブロー)に打つのが基本です。
適度なバックスピンをかけ、狙ったところに正確に球を運びます。
どこをどのように打つか?
どこを=ボールの赤道から下を
どのように=ダウンブローで
アイアンは勘違いをされている方も多いので、図を使い少し詳しく見てみましょう。
上図の「ここの間ならOK」が示すとおり、そこには幅(許容範囲)があります。
(上手い人は保険をかけているとも言えます。)
当てる場所はここでいいのですが、大事なことがもう一点、そこからクラブが下降することです。
上図のインパクトから、
クラブヘッドが下降(ダウンブロー)→ナイスショット
クラブヘッドが上昇(アッパーブロー)→チョロ
クラブヘッドのここが最下点(レベルブロー)→トップ
アイアンは程度の差はあれど、ダウンブローでとらえられることが上達の秘訣です。
*シャロー(浅い入射角)に囚われ過ぎるのも危険です。
最後にフェアウェイウッドを見てみましょう。
インパクトの形〔フェアウェイウッド〕
フェアウェイウッドは最下点(レベルブロー)で打つのが基本です。
ロフトが適正に使え球が上がりやすく、バックスピンも適度にかかるため、飛距離を稼げます。
広いソールが武器となり、地面を滑らすように打てるとクラブ特性を発揮できます。
どこをどのように打つか?
どこを=ボールの横っ面を
どのように=レベルブローで
ちなみにユーティリティ(ハイブリッド)はフェアウェイウッドと同じイメージでもいいですし、アイアンと同じイメージでもOKです。
どちらでも打てるのがユーティリティの特徴でもあります。
ただしヘッドスピードが遅い場合は、フェアウェイウッドのインパクトの形を意識した方がいいでしょう。
その方がロフトがつくため球が上がりやすく飛距離も出やすくなります。
ユーティリティは元々ロングアイアンの代わりで、長さもあり、ロフトも多くないのでそういったことが起きます。
インパクトの形はご理解いただけたと思います。
ではそのインパクトの形はどうやって作ればいいのでしょうか?
インパクトの形は考えて作るのか
クラブ別でインパクトの基本形を確認しました。
先程お話したように、インパクトの形のイメージは大切ですが、「作る」のは危険です。
「そうなるようにする」ことしかできないととらえた方がいいと思います。
「そうなるようにする」ためにはほとんどアドレスで決まります。
特にボール位置がポイントです。
具体的な置く位置に関しては「ゴルフ ボール位置で迷わない、唯一の理論!」をご確認ください。
ではなぜボール位置が、インパクトの形を作る上で重要となるのでしょうか。
インパクトの形を作る(ができる)ポイント
ポイントは、「最下点がどこにあるか」 です。
自分のスイングにおいて、ここがしっかりしていれば、後はボール位置を変えれば全てのブロー角(アッパーブロー、レベルブロー、ダウンブロー)で打てます。
最下点の確認は素振りが簡単です。
素振りをしてみて、地面に擦ったところが最下点です。
(ちなみに、擦るつもりで振っても擦らないと、本番でトップする確率が高くなります。)
ついでにこの時、自分で意図した軌道で振れているかも確認しましょう。
(こういったことでもイメージと実際の差を埋めるのに役立ちます。)
最下点が確認できたら、おのずとボールを置く位置が決まってきます。
フェアウェイウッドの場合はその場所に、
アイアンの場合はその場所より右に、
ドライバーの場合はその場所より左に球を置く、
ということで、理屈に合ってきます。
あなたの「擦るところ」はどこですか?
身体の中心(背骨)の前あたりでしょうか?
ここならアイアンは問題ないでしょう。
なぜなら実際のスイングは左への重心移動があるため、最下点が少し左にずれるからです。
(つまり、ダウンブローに打てるということ。)
ただフェアウェイウッドは少し打ちにくいでしょう。
クラブが長いなどの理由で右に行きやすくなってしまうのと、ハンドファーストになりロフトが立ち、低い球になってしまうからです。
*ハンドファーストとはインパクトで手の位置がヘッドより先(自分から見て左)にある形のことです。
そこで若干ボールを左(左乳首の前あたり)に置くなどの工夫が必要となります。
このようにボール位置が変化しても、手の位置は基本的に左腿内側で一定です。
ということはアドレスですでにアイアンはハンドファースト、ドライバーはややハンドレイト、フェアウェイウッドはその中間になっており、正しくスイングすれば自動的にインパクトも同じになるはずです。
この具合を「シャフトの傾き」に注目し、見てみましょう。
インパクトの形 シャフトの傾きについて
インパクトの形は、シャフトの傾きも重要です。
ブロー角とインパクトロフトに関わっています。
*インパクトロフトとはインパクトの瞬間のロフト角のことです。クラブ自体のロフト角やアドレスの時にできているロフト角と区別する時にこの表現を使います。
シャフトの傾き〔ドライバー〕
ややアッパーブローで打ちたいドライバーは、ハンドレイトが基本です。
*ハンドレイトとはハンドファーストと逆の状態です。クラブヘッドが手より前(自分から見て左)にあることを言います。
ただ厳密にいうと、ヘッドスピードが遅い方はこの方がいいのですが、速い方はシャフトの傾きがない真っすぐの状態がいいです。
シャフトの傾き〔フェアウェイウッド〕
レベルブローで打ちたいフェアウェイウッドは、シャフトの傾きなしが基本です。
こうすることで適正なロフト角で打つことができ、結果、高さとスピンが得られます。
ハンドファーストが強いと、特にロフトが少ない3番ウッドなどは、球が全く上がりません。
シャフトの傾き〔アイアン〕
ダウンブローで打ちたいアイアンは、ハンドファーストが基本です。
この形をとることにより、最下点がボールの先にくる確率を上げられます。
まとめ
- インパクトの「身体の形」は色々あります。
- インパクトの「ボールとクラブの関わり方」を覚えましょう。
- 「最下点」を理解し、そこを意識しましょう。
- ボールの位置とブロー角の関係を理解し、活かしましょう。
今回は以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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心おきなくゴルフが楽しめる世の中でありますように。
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