フェアウェイウッドは
払うように打つの?
それともダウンブローに打つの?
調べてみても、どっちもありで
迷うよね
特に女性は飛距離が出ないから
マスターしたいクラブなんだけどな
確かに使えれば武器になるので
ぜひ、打てるようになりましょう
というわけで今回は、「フェアウェイウッドの打ち方」についてのお話です。
正しい打ち方とは
ゴルフスイングを考える時、気を付けたいのは、「スイング理論に正否をつけること」です。
「最新の理論=正」「古い理論=悪」ではありません。
ここを押さえておかないと、様々なゴルフ理論から自分に合ったものを見つけられなくなります。
ゴルフ初心者の方は特に気をつけてください。
例えば議論をして、「これが正しい」といったところで、それが「勝ち」なわけではありません。
そこに視点をもってくると、本質を見失います。
では本質とはなんでしょう?
それは、
思ったように打てること
です。
「打ち方」を問われているのではありません。
「結果」を問われているのです。
そこを常に頭の中に置いておかないと、色々なハウツーのつまみ食いになり、上達を遅らせます。
では「思ったように打つ」にはどうしたらいいでしょうか?
それは、
軌道とフェースの向きを管理する
しかありません。
なぜなら球筋を決めている要素は、それしかないからです。
ボールとヘッドがどういう関わりをしたかが、イコール球筋になります。
ここをいつも頭において、スイング理論を見るといいですよ。
YouTube動画などを参考にする時も、この「フィルター」をとおして見てみてください。
それを踏まえると、この問題の答えはどうなるでしょうか?
払うように打つのか、ダウンブローに打つのか
フェアウェイウッドで求められる(打ちたい)球筋は、何ですか?
それは、
①飛距離を出すこと
②そのために球を上げること
です。
それを実現できる「軌道とフェースの向き」は?
想像できますか?
(2次元ではなく、3次元で想像してくださいね)
飛距離を出すために必要なヘッドスピードに関しては、クラブの仕事と割り切ることとして、当然、芯に当てること、フェースの向きは目標方向に向いていること、は想像がつきます。
でも特に気にしていただきたいことが、これでは抜けています。
それは、
インパクトロフト
です。
特にフェアウェイウッドでは、このことを知らないと大損です!
インパクトの時のロフト角は何で決まっているでしょうか?
それは、ハンドファーストの度合いです。
(シャフトの傾き加減が、見た目での判断材料となります。)
これ、「払うように打つ」場合と、「ダウンブローに打つ」場合、どっちがどうでしょうか。
傾向としては、
「払うように打つ」=ハンドファーストの度合いは小=ロフトがついている。
「ダウンブローに打つ」=ハンドファーストの度合い大=ロフトが立っている。
という図式が成り立ちます。
あなた自身はどっちがやりたいことですか?
それが自分にとっての正解です。
もう少し突っこんでみます。
ヘッドスピードが関わってきます。
ハンドファーストが強いとロフトが立ち、ヘッドスピードが遅い人は球が上がりません。
特に3番ウッド(15°)は、難易度が上がります。
ということはこれに当てはまる(ヘッドスピードが遅く球が上がらない)場合は、「払うように打つ=ハンドファーストの度合い小=ロフトをつけて(確保して)打つ」というのが賢明でしょう。
逆にヘッドスピードが速い方は、若干ハンドファーストにして、強い球を打つのもありです。
お客様のミス(超参考!)
私がお客様の試打を見てきて、最も多かったミスは「トップ」、あるいは「当たりが薄い」ショットです。
これだとフェアウェイウッドを使う理由がなくなってしまいます。
ユーティリティの試打でも共通していましたが、実際きちんと打てる方は非常に少なかったです。
つまりは、いっても難しいのです。
ニュアンスとしては、ボールをペロンとなでてしまうような感じです。
いったいこれは何が起きているのでしょうか?
二つあります。
それは、
ヘッドが地面に届いていなかったり、ヘッドが上昇する時に打ってしまうパターンです。
もう一つが、
軌道が急激にインサイドに入り、クラブヘッドの先に当たるパターンです。
いずれかに当てはまっていませんか?
ではこれを直しにかかりましょう。
ミスをなくす一番のポイント(超重要!)
レベルブローで払うように打ちたい。
ダウンブローでアイアンっぽく打ちたい。
いずれにも共通するポイントというか、これだけできればOKな話です。
それは、
インパクト直後、ヘッドを上げず、数センチ押す
です。
うそじゃないです。
数千件の試打計測を見てきた事実です。
その「数センチ」ができないため、当たりが薄くて球が上がらないのです。
これ、実は理由があります。
後で解説します。
もう一つは、
腕力で打たず、回転で振って、ボールに当てる
です。
本能のまま、ボールを腕力で打とうとすると、その瞬間筋肉がギュッと縮み、ボールを避けていくような軌道を作ってしまいます。
見た目には、「小さなフォロー」「止まる上体」が特徴です。
そうならないために、
身体を躊躇なく、よどみなく回転させ、クラブに振られる感覚で振りましょう。
遠心力を感じフォローが大きくなり、軌道の急激な変化を避けられます。
「トップよりフォローを大きく」というのも、おすすめしたい感覚です。
なぜなら、
本能に従う→大きなトップ→腕の力でインパクト→打って終わりの小さなフォロー、というスイングを防ぎたいからです。
簡単で効果的なのに、あまり見かけない練習方法
私のブログでは何度か紹介させていただいています。
それは、
背骨より左の芝生を擦る素振り
というものです。
最下点は、軸の真ん前に作りやすいです。
そして、重心の前にも作りやすいです。
これは、軸(ほぼ重心)の前にボールを置くアイアンの場合は、都合がいいです。
しかしここをフェアウェイウッドの球位置にすると、ハンドファーストの度合いが強くなり、ロフトが立つのと、フェアウェイウッドは長さが長いため、球がつかまらないという不具合が出ます。
そのためドライバーとアイアンの球位置の間辺りが、フェアウェイウッドの球位置となります。
(だいたい、左乳首の前です。)
球位置については別記事の「ゴルフ ボール位置で迷わない、唯一の理論!」をぜひご参照ください。
フェアウェイウッドは、球を上げて飛距離を稼ぐのが主な目的。
それを実現するためには、ヘッドスピードを考慮した、インパクトロフトの理解が大切。
というお話をしました。
球を上げるという目的に対し、インパクトではシャフトがほぼ真っすぐになるレベルブロー、かつそこが最下点になるように打つことが有利です。
しかしながら、最下点は軸の前にできやすいし、シャフトが真っすぐのレベルブローはもっと左にしか作れない。
ここに矛盾ができてしまうのです。
そこで活躍するのが、
わずかな左への重心移動
です。
重心を左に移すことで、最下点を左にずらせます。
ただ軸も移動してしまうとスイングが乱れます。
そこで、頭を右に残したまま、背骨ではなく頸椎を支点にスイングします。
このように、背骨軸より左に置いたボールを最下点でレベルブローに打つには、クラブヘッドは上がりたがっているところを、逆らって下にスイングしないとできないので、ちょっとコツを覚えないと難しいです。
これが、「インパクト直後、ヘッドを上げず、数センチ押す」のが困難な理由です。
それができるようになるために、素振りをしましょう!
・100発100中ソールで芝を擦ること。
・擦る場所は左乳首の前を目指すこと。
・そのボール位置に左右対称となる弧を描くこと。
が、ポイントです。
ボールを中心に左右対称の弧を描くのは、クラブがインサイドから入りストレートになる唯一のタイミングで、理論上ストレートボールが打てるためです。
もう一つチェックしてみてください。
アドレスをした状態からソールを地面から離さずフォローを出していきます。
注意点は、
・頭は動かさないこと。
・腰は入れる(回す)こと。
これでフォローは何センチくらい出せますか?
その時右肩が、意外と低い位置で回転している感じがつかめないでしょうか。
人によっては「ここまで回さないといけないのか」というレベルだと思います。
その感覚を残したまま、もう一度素振りをしてみましょう。
「フェアウェイウッドの球位置」で、ソールが地面を擦るように(しかも数センチは押せるように)できましたか?
これができればあとはそこに球を置くだけです。
これでしっかりロフトを活かした、高くて飛ぶ球が打てますよ。
ぜひ、お試しください。
まとめ
- 軌道とフェースの向きを、3次元で想像しましょう。
- ヘッドスピードとインパクトロフトの関わりを理解しましょう。
- インパクトロフトとシャフトの傾き、ブロー角(入射角)の関係を理解しましょう。
- 腕力だけに頼るスイングは、軌道の急激な変化を起こしやすいです。
- ソールで地面を擦る素振りができないと、フェアウェイウッドは使えません。
- 「払う」とか「ダウンブロー」とかより、インパクト後にヘッドが上昇しないことが大事。
今回は以上となります。
が、
もう一つだけ。
ダウンブローに打っているつもりでも、ビデオを撮ったらレベルブローだった。
とか、
払うように打っているつもりが実際はダウンブローだった。
ということは、実際にあります。
(私はお客様の試打計測データを、何千件も実際に見ているということが、主張の根拠です。)
なので自分に合ったフィーリングを採用すればいいですよ。
ただ、その球筋に納得いかない場合(球が低すぎるとか)は、今回の「インパクトロフト」等の話 を参考に、考えてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
心おきなくゴルフが楽しめる世の中でありますように。
コメント