ゴルフ グリップの絶対必要な知識【重さ・大きさ・素材等々】
グリップって
どれくらいで交換
したほうがいいのかな?
僕、もらい物でやってるけど
気にしたことなかった
詳しいことは知らないけど
かわいいのがいいな
グリップについては
絶対最初に知っておいた方が
いいことがあります
というわけで今回は、「グリップの基礎知識」のお話です。
ちなみに私は何千本か分からないほど、お客様のクラブのグリップを交換した経験から、真実を分かりやすく解説しますね。
絶対に注意すべきこと
まず最初に絶対注意すべきことです。
それは、「現状と同じグリップに交換しないとクラブ性能が変わる」ということです。
この場合の「同じ」とは、主に重さ、サイズ、素材、テーパー角を指します。
ということは、まず一番最初に考えることは、
・現状と同じグリップにして今の性能を継続する。
・故意に違うグリップにして今の性能を変化させる。
このいずれかを選択することです。
では違うグリップに変えると何が変わるのでしょうか?
グリップ交換で変化すること
それは主に、
・全体重量
・バランス
・太さ
・硬さ
・フィーリング
が変わります。
程度にもよりますが、これでは別のクラブになってしまうということです。
こういうことを知らずに変えてしまうと、不調におちいった時、何が原因か分からなくなってしまいます。
このことから、現状のクラブの使い心地をそのままにしたいのであれば、同じグリップを選ぶべきです。
*ただしあまり古いものですと、同じものが手に入らない場合があります。
その時は現状に近いスペックの物を選ぶ方法を取ります。
では具体的にグリップの何を見ればいいのでしょうか?
順に解説します。
重さ
標準重量は50gです。
公差というのが存在し、有名どころでも±3.5gあります。
一つの見方として、この程度の差なら(精密機械じゃないんだから?)性能に大きく影響しないという考えがあります。
他の見方として、ここを±0とかにこだわると、値段が跳ね上がりお客様の負担が大きくなりすぎることが予測されます。
私はクラブの組み立てもしていましたので、その立場から申し上げると、ヘッドやシャフトにも公差があるので、それも踏まえてクラブは組立られるため、むしろ公差がないと重量・バランスがうまくとれないです。
問題は軽量タイプのグリップや、重いグリップも存在するということです。
軽量だと20g程から、重いもので50数g(中には特殊ですが80g程など)あります。
例えばお使いのクラブが50gのグリップが付いていて、全体重量300g、バランスD0とします。
知らずに付けたグリップが20gだとすると、全体重量は270g、バランスは(目安で)D6になります。
これはイメージで表現すると、男性平均重量のクラブがシニア向けクラブになったが、バランスが重くなりすぎて振れなくなった、というようなものです。
(ちなみにグリップ重量5gでバランス1ポイント変わる目安です。)
バランスについては別記事の「ゴルフクラブのバランスとは・・・」をぜひご参考にしてください。
当たり前でも気づきにくいのですが、軽量タイプのクラブなら、ほとんど軽量のグリップが付いています。
大きさ
大きくメンズとレディースで分かれます。
メンズはM、レディースはL(たまにW)と表示され、グリップの先の裏面に表示があることが多いです。
同じところにRと表示されたものがあります。
これは「ラウンド」のRで、バックラインなしを意味します。
(バックラインについては後述します。)
そしてこのM、Lというのは外径を表しています。
原則としてエンド側の大きさですが、M表示でも大きいの(あるいは小さいの)があったりするのが事実です。
次に内径表示があります。
主に58、60、62の三種類です。
自分のグリップが60として
太くしたければ62にすればいい?
それが皆さんよく間違えて
しまうのですが、正解は58です。
58、60、62というのはそれぞれ0.58インチ、0.60インチ、0.62インチを表しています。
図で見ていただくとこんな感じです。
太くしたい場合は現状より肉厚のものを使うわけですから、現状が60なら58を使うことになります。
62なら60を使って太くできます。
ちなみに62から58ではサイズが違いすぎて入らない場合があります。
どうしても試してみたい場合はショップ等で相談して決めることをおすすめします。
*お気づきかと思いますが、グリップの肉厚が変わるということはほとんどの場合重量も変わるということです。上記のとおり全体重量、バランスも当然変わるので注意が必要です。
細くしたい場合はこれを逆にします。
ただ58から62にするとダボダボになり、シャフトとグリップの間にすき間ができることがあります。グリップを伸ばしながら入れることで防げるのもありますが、ダメな場合もあります。
この状態では使い物になりません。
接着のために使用している中の両面テープを2重、3重にすればすき間は埋めれますが、それなら60を使った方がいいことになります。
大きさについて、もともとのお話をします。
それは「シャフトの太さに合わせて作られた」ということです。
・普通の太さのシャフトには普通サイズの60グリップ
・細いシャフトには肉厚の58グリップ
・太いシャフトには肉薄の62グリップ
という具合です。
上図の、内径で表したオレンジ色の部分をシャフトの太さと見立てると、イメージできるかと思います。
ということは、実はいずれのものを握っても、サイズ感はあまり変わらないことを表します。
変な表現ですが、シャフト径に合っていないグリップを付けることで、太さ変化を起こさせているとも言えます。
もう一つの大きさ?
二つご紹介します。
テーパー角
例えば「同じM60で交換したのに、なんか握った感じが太く(あるいは細く)感じるなー」ということがあります。
これはもう一つの大きさである「テーパー角」のしわざです。
向かって左よりも右のグリップの方がテーパー角が強い(きつい)と表現します。
分かりやすくするため、図では極端にしています。
左より右の方が細く感じます。(でもサイズ表示は同じになってしまう。)
ちなみにテーパー角の表示はないため、触って確かめるしかありません。
バックライン
バックラインとはグリップの真裏に出っ張りがあるものです。
グリップ単体で触っても分かりません。
シャフトに入れると膨らむ構造だからです。
図の左側が「バックラインあり」、右側が「バックラインなし」で、ショップに交換しにいくとよく聞かれます。
ちなみに海外ブランドは「バックラインなし」が多いです。
国内ブランドは「バックラインあり」が多く、「いつも同じ形でグリップできる」というのが目的です。
バックラインなしに比べると、縦長の楕円に近くなるので細く感じます。
素材
基本は3種類です。
・ラバー
・コード入り
・樹脂系
ラバーは基本軟らかめでコストパフォーマンスも良くグリップの基本と言えます。
コード入りとは糸が入っているものを言います。ラバーより硬くなるのと汗や水気で滑りにくいのが特徴です。
ちなみにグリップの硬さは、シャフトの硬さの感じ方も変えます。
硬いグリップは実際にはシャフトが硬くなったわけではないのに、硬く感じます。
軟らかいグリップはシャフトも軟らかく感じます。
樹脂系はカラフルな色でちょっと粘り気のあるものが多いです。滑りにくいと謳っているものもありますが、水気に対しての滑りにくさは意見の分かれるところです。(試すしかないです。)
もう一つコード入りから派生した「ハーフコード」というのがあります。
ほぼ上半分がコード入りで下半分がラバーという構造です。
右利きの場合、左手に当たる部分はしっかり感があって、右手の当たる部分はソフトに握れるような工夫がされたグリップです。
本当の交換時期
車などでは「○○年に1回」とか、「○○㎞走ったら」交換の目安、というのがありますよね。
それ風に言えば「1~2年に1度」あるいは「40ラウンドを目安に」となるでしょうか?
でも週に1回ゴルフをする人と、年に2~3回する人、練習量とかも含めて考えると、ちょっと?なところがあるのではないでしょうか。
ちなみに私はお客様に対しても、まだ使えると判断した場合は正直に「まだ大丈夫ですよ」とお伝えしていました。お店としては売れるよう話をもっていくのが普通なのでしょうが。
で、何を基準にしていたかということですが、
・表面にテカリが出てきてツルツルしていないか?
・どこか削れてしまってないか?
というのを目と手で判断していました。
これはグリップが確実に劣化しており、スイングに悪影響なのは明らかなので、交換をおすすめします。
厄介なのは劣化に気づかず、つまり滑りやすくなっているのに気づかず、段々グリップ圧が向上してしまうことです。明らかに不調の原因となり得るものです。
まとめ
- グリップを変えるということはクラブ性能を変えること。
- 現状のグリップの重さ、大きさ、素材、テーパー角を確認しましょう。
- 交換時期をすぎるとデメリットが膨らみます。
細かくなるとまだまだありますが、この基礎知識でほぼ問題ありません。
というか、「よく知ってるね」のレベルです。
グリップ交換の仕方は「ゴルフ グリップ交換方法【失敗しないための知識とコツも】」をご覧ください。
今回は以上となりますが、最短距離で上達したい方はゴルフスクールがおすすめです。
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「ゴルフ 上達した人に見る3つの共通点【クラフトマンを経て見えた真実】」をご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
心おきなくゴルフが楽しめる世の中でありますように。
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