ロフト角、フェース角って
どこの角度のこと?
何に影響するの?
選ぶときは何に注意すればいい?
クラブ性能を理解するために必要な
基本の知識です。
図をまじえて、これ以上ないくらい
分かりやすく解説します!
ロフト角、フェース角ってどこの角度のこと?
ロフト角はここの角度のことを言います。
フェース角はここの角度のことを言います。
<解説>
ロフト角とは大まかに言うとフェイスの上向きの角度のことです。
数字が大きいほどフェイスがより上を向いていることを表します。
*以下、ウッド系(主にドライバー)の話となります。
ロフト角は細かくは3種類あります。
・表示ロフト=クラブやカタログに表示されているもの。
・リアルロフト=シャフト軸を基準に(フェースをスクエアにして)測ったもの。
(上の写真はこれです)
・オリジナルロフト=ソールを基準に測ったもの
*但しメーカーにより、表示ロフトをオリジナルロフトとしているところもあります。
つまり、統一基準ではないと言えます。
フェース角は、クラブヘッドを平らな地面にライ角どおりに置いた時、フェイスが目標方向を向いているか、右を向いているか、あるいは左を向いているかを表現するものです。
・スクエア=目標を向いている。
・オープン(フェース)=右を向いている。
・フック(フェース)=左を向いている。
*フックはクローズとも言われます。
ちなみに、私はゴルフ販売に32年たずさわりましたが、これほど人により、見え方がばらばらなものもめずらしいです。
(Aさんがスクエアに見えているものが、Bさんにはオープン、Cさんにはフックに見えるといった
具合です。)
(自分の視覚が正しいとはかぎらないことを自覚しておかなければなりません。)
何に影響するの?
ロフト角は主に、打出し角(球が上にあがっていく角度)とスピン量(球のバックスピン量)に影響します。
角度(数値)が大きくなるほど、打出し角は高くなり、スピン量は増えます。
結果、飛距離に大きく関わる要素です。
また、球のつかまり具合にも影響します。ロフトは大きい方がつかまりが良くなります。
*つかまりとは、球が右に行きにくいことを意味します。
フェース角は、左右の方向性に影響します。
しかも影響度は大です。
(当たり前ですが、クラブフェースが最初からそっちの方向に向いているわけですから。)
ちなみにフェース角は、アイアンには使わない言葉です。
よくお客様で、「このアイアンちょっとかぶってるね」と言われるのですが、本当は正しくありません。「構え方によって、かぶっているように見える」が正しいです。それは主にアイアンのネック形状によるものです。ご参考までに。
選ぶときは何に注意すればいい?
♦初心者の方、これからスイングを作っていく方。(ヘッドスピードが男性平均の方)
ご自分のおおよそのヘッドスピードを知りたい方は、自分で測れる「ヘッドスピードテスター」というものがあります。評価は分かれるようですが、私は普通に使えてました。
ウッド系は特に、立ちすぎているロフトには注意です。
立ちすぎているロフトで、いいスイングをしたとすると、低い球がでます。
そうなると、もっと高く打ちたいという欲求が出ます。
スイングで高く打とうとしてしまいます。
そうするとだいたい右肩が下がるようなスイングとなります。
右肩が下がると、シャフト軸が時計回りの方向に動きます。(意図的に反時計回りに振ることは可能ですが、「普通は」ととらえてください)
それはつまり、フェースが開くことを意味します。(シャフト軸が回る=フェース面が変わる)
スライスします。
今度はスライスを直そうとします。
悪循環です。
こういったことに陥らないために
ズバリ、おすすめの角度をお伝えします。
<ロフト角>
ドライバー:10°(プラスマイナス0.5°)を基準に。
アイアン(7番):30°(プラスマイナス1°)を基準に。
<フェイス角>
ドライバー:オープンフェイスは避ける。
アイアン:ストレートネックは避ける。(今はほとんどないが)
*ストレートネックとはネックの部分がほぼ真っすぐなもの。多くはややカーブしていて
グースネック(セミグースネック)と呼ばれる。
♦初心者以外の方、スイングが固まっている方。
実は紙面でのご説明は難しいです。
実際にその方のスイングを見ないと、適正な判断ができないからです。
なので、計測器のあるショップでの試打で決めることをおすすめします。
ただ以下のご説明も、なんらかのヒントにはなるかもしれません。
<上記のロフト角・フェース角をおすすめする根拠>
おすすめした数値は、絶対ということではありません。
ただ、平均的なヘッドスピードの方でしたら、これくらいのロフトのクラブで打てば、正しいスイングをした時にいい球(適正な高さ)が出ます。
逆にロフトが合ってないと、正しいスイングをした時に、球が高すぎたり低すぎたりします。
それを知らずに(例えばもらいもののクラブとかで)練習してしまうと、間違ったスイングを一生懸命練習してしまうことになるからです。
つまり、クラブはスイングを作ってしまうという側面があるのです。
なので初心者の方こそ、早い段階でこの事実を知っていただき、練習の効率アップをはかっていただきたいと思います。
自分のせいのミスなのか、クラブのせいのミスなのか?
クラブ選びにおける重要な着眼点がここにあります。
合っているクラブでの練習はメリットしかありません。
逆に合っていないクラブでの練習は、ゴルフスイングをより難しく、複雑にしてしまい効率良く上達するのを妨げます。
フェース角についてですが、ゴルフクラブはその構造上、スイングをするとフェイスが開きやすくなっています。(シャフトの延長線上にヘッドの重心がないのが主な理由です。)
特にドライバーはそれが顕著です。
それを補う程度のややフックフェイスは、変なスイングになりにくいとも言えます。
変なスイングとは小手先で球を捕まえようとするスイングです。
(知らずにオープンフェイスのクラブで打っていると、そういったことになりやすいです。)
捕まりすぎるようになってから、スクエアのフェース角のものに変えても遅くはありません。
まとめ
- ロフト角は球の高さとバックスピン量に影響します。
- フェース角は左右の方向性に影響します。
- どちらもクラブ選びの基本となるスペックです。
- クラブがスイングを作るという側面があります。
- 見栄を張って?少ないロフトを使うのは得策ではありません。
ロフト角とセットで覚えていただきたいスペックがライ角です。
こちらも超重要ですので、ぜひマスターしてください。
本日は以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
追伸:たった2つのことを知るだけで、劇的に上達スピードを上げる
「基本に悩まないスイング構築の仕方」
早く知るほど効果が高いので、ぜひ今ご確認を!
心おきなくゴルフが楽しめる世の中でありますように。
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